ぼくのエリ 200歳の少女

ぼくのエリ 200歳の少女 [DVD]
ぼくのエリ 200歳の少女


スウェーデン映画。
繊細で切なく美しいホラー、そしてラブストーリー。
孤独ないじめられっ子で殺人事件の切り抜きをスクラップするのが趣味の主人公オスカー。

彼の色白・金髪に雪景色が重なり合う。
オスカーをいじめる子たちも悪者なのに、色白で可愛らしいんだよなー。


オスカーの隣に引っ越してきて、フラリと現れるエリ。

不思議な雰囲気を纏い、大人びている彼女がオスカーと壁をコツコツ、とモールス信号で合図するシーンはキュンとしました。


淡い恋物語として観ていたのですが、やはりヴァンパイア映画。
ちゃんと吸われた人はヴァンパイア化するし、太陽にあたると燃えるし、家には招かれなければ入れない。
そういうのがきちんと描かれていたのにも好印象でした。


ラストの続きを想像せざるを得ないような描写もとても好きです。


鑑賞前から気になっていた邦題とボカシ問題には私もちょっと…いや、かなりがっかりしました。
ボカシ前の写真をググって見ましたが解釈が変わるような事を何故したのか疑問に思う。
エリが執拗に『私が女の子じゃなくても?』という意味が解る重要なシーンなのに。


また、劇中でいくつかの疑問点があったのですが(エリのために血液を集めていたオッサンは誰だとか。想像ではエリの昔の恋人じゃないかって思ったんだけど原作では違うみたいなので。)原作を読むとそれらが解るそうなので読んでみたいと思います。
MORSE〈上〉―モールス (ハヤカワ文庫NV)MORSE〈下〉―モールス (ハヤカワ文庫NV)


そして余談ですが、ハリウッドリメイク版も完成していて日本公開も決定しているみたい。
ヒットガールでおなじみクロエ・モレッツちゃんがヴァンパイア役。
トレーラーを観るかぎりオリジナルの繊細さが薄まりホラー色が強くなっている気がするけど、楽しみです。