ガールフレンド・エクスペリエンス

『ガールフレンド・エクスペリエンス』

『オーシャンズ13』『セックスと嘘とビデオテープ』のスティーヴン・ソダーバーグ監督。
1時間2000ドルの高級コールガール・チェルシーの日常をドキュメンタリータッチで描いています。
主役のチェルシーを演じるのは全米ナンバー1のポルノ女優（…って映画観終わるまで知らなかったよ！）サーシャ・グレイ。

しかし濡れ場はありませんのであしからず。
顔はおいら好みじゃないんだなー。
身体は引きしまっていて本当に綺麗。

『SOMEWHERE』でもそうだったけど、日常での空虚を描いているのがこの映画。
高級コールガールだからお金持ちの相手ばかりしているんだけど、彼らの会話が吃驚するほどつまらない。しかしニコニコと相手をするチェルシー。そのつまらない雰囲気がこっちにまで伝わってきてしまった所為か、若干退屈でした。

でもラストに近づくにつれて皮肉を交えているなぁと感じたシーンが多々見受けられて、グッと面白くなったので良かった。
お客さんには大人な女を演じているけれど、実生活では占いを信じちゃってたりするのが可愛い。乙女な一面もあるんじゃない。
ストリートミュージシャンが『人は皆、批評家』って歌っているシーンがあるけど、まさに。
彼女は優劣をつけられる存在。
ライバルも現れるし、歳はとる。
チェルシーの内面は一切描かれないけど、誰にでももう一人の自分を演じる時ってあると思う。
そして自分は演技をしていると気付いた時に気付く空虚。
それを上手く描き出していたと思います。

上映時間が77分と短いので気軽に観れるよ。